3/6、テスラがEVセダン『モデルS』とEV SUV『モデルX』の国内向け生産を3/31で終了することを発表しました。
モデルSとは
『モデルS』は4ドアセダンの電気自動車で、2012年にアメリカで発売。翌2013年から日本でも販売が開始されました。
ボディサイズは、全長×全幅×全高=4970✕1950✕1445mm、ホイールベースは2960mmです。
現在、国内では「モデルS」と「モデルS Plaid」の2グレードが販売されており、「モデルS」の最高出力は670PS、最高速度250km/h、0-100km/h加速3.2秒。
「モデルS Plaid」の最高出力は1020PS、最高速度322km/h、0-100km/h加速2.1秒となっています。

モデルXとは
『モデルX』は5ドアSUVの電気自動車で、2015年にアメリカで発売。日本では2017年から販売が開始されました。
ボディサイズは、全長×全幅×全高=5057✕2070✕1680mm、ホイールベースは2965mmです。
現在、国内では「モデルX」と「モデルX Plaid」の2グレードが販売されており、「モデルX」の最高出力は670PS、最高速度250km/h、0-100km/h加速3.9秒。
「モデルX Plaid」の最高出力は1020PS、最高速度262km/h、0-100km/h加速2.6秒となっています。

モデルSとモデルXの国内販売台数
テスラは国内でのモデルごとの販売台数を公開していないのですが、2014~22年に輸入された『モデル3』、『モデルS』、『モデルX』のリコールを届け出たときに、その内訳が判明しました。
『モデルS』は、平成26年7月6日~平成28年5月27日と平成29年1月4日~令和2年10月24日の間に1826台が輸入されています。
1年あたりの輸入台数を計算すると約320台。
『モデルX』は、平成29年4月1日~令和2年10月24日の間に1321台が輸入されているので、1年あたりの輸入台数は約370台。
同様に計算すると、セダンのセカンドグレード『モデル3』は、1年あたり約3100台輸入されています。
ひとこと
電気自動車専門ブランドのテスラが、国内からフラグシップセダン、フラグシップSUVを引き上げることになりました。
正直、日本では持て余すサイズ。
『モデルS』の全幅1950mmというのは、アウディ『A8』の1945mm、メルセデス・ベンツ『Sクラス』の1930mm、BMW『840 グラン クーペ』の1930mmよりも大きいです。
また、『モデルX』の全幅2070mmは、メルセデス・ベンツ『EQS SUV』の2035mm、メルセデス・ベンツ『EQE』や『GLS』の2030mm、BMW『X5』の2005mm、アウディ『Q8』の1995mmより大きくなっています。
ハマー『H2』が全幅2062mmでしたから、『モデルX』はハマー『H2』よりも大きいということに…
ハマー『H2』というと、駐車場2個分のスペースに駐めているというのが私の勝手なイメージ。
ちょっと日本では売りづらいサイズですよね。
実際、上で計算したように、日本に輸入された『モデルS』と『モデルX』の台数は、それぞれ『モデル3』の10%強という状況。
『モデル3』と『モデルY』に集約というのも仕方ないかな?と思います。
『モデル3』も全長4720mm、全幅1850mm。『モデルY』は全長4800mm、全幅1920mmと決してボディサイズが小さいわけではありませんが、”アリ”なサイズでしょうか。
トランプ大統領が、日本がアメリカ車を買わないと文句を言っているようですが、日本の道路事情に見合った車を投入していないのに、買わないも何もありません。
アメリカ車であっても、山が多くSUV人気が高い日本において、全長4255mm、全幅1805mmの『レネゲード』からラインナップされているJeepは、それなりの販売台数を記録しています(BEVであれば『アベンジャー』のボディサイズは、全長4105mm、全幅1775mm)。
そのJeepでさえも、全長4900mm、全幅1980mmの『グランドチェロキー』は、販売終了がアナウンスされました。
反面、日本メーカーは、北米専売モデルまで用意して(トヨタ『タンドラ』やアキュラ『MDX』など)、北米での販売台数を伸ばしています。
クルマに関しては、北米がガラパゴス化しているだけじゃないの?と思うのですが…
北米同様、日本も電気自動車の需要が1まわりした感じがありますので、電気自動車専門メーカーのテスラとしては、今後の売れ行きはインフラの整備に左右されるといったところでしょうか…
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