4/22、日産が2026年度の発売を目指している『エルグランド』のティザーイメージを公開しました。

エルグランドについて
初代『エルグランド』は1997年に登場。
「プレミアムミニバン」というジャンルを作りだし、のちにトヨタ『アルファード』、『ヴェルファイア』、ホンダ『エリシオン』、『オデッセイ』などの発売のきっかけになりました。
現行モデルは2010年8月に発売された3代目。
以来、15年にわたって販売されている”ご長寿モデル”です。
2002年に初代が発売された『アルファード』が、初代からハイブリッド車を設定しているのに対し、『エルグランド』はガソリン車のみの展開となっていますが、来年度に発売される4代目には、「e-POWER」が搭載されるとのことです。

ひとこと
今年中に発売されるのでは?と囁かれていた『エルグランド』ですが、どうやら来年度の発売ということになりそうです。
どれくらい売れるのかが気になるところですね。
高価格帯のクルマということで、1台売れれば利益も大きいですが、数が売れなければ、不振が続く日産においては、確実に数が売れるクルマに開発資源を集中すべきだったのでは?という声があがるのは避けられません。
日本における『プレミアムミニバン』というジャンルは、現在『アルファード』、『ヴェルファイア』が市場のほとんどを占めていますが、2車種を合わせると、2024年度の新車販売台数は121,393台。全体6位でミニバントップの『シエンタ』(116,368台)よりも売れたことになります。
そこに割って入ることができれば、それなりの販売台数が期待できます。
しかしながら、このジャンルから撤退していったホンダ『エリシオン』や『オデッセイ』という例もあるわけで…(『オデッセイ』は2023年12月から再販されていますが…)
今回公開されたティザーイメージを見る限り、フロントのエクステリアデザインは「アル・ヴェル」と真っ向勝負といった感じでしょうか。同じ路線のデザインに見えます。
「アル・ヴェル」の顧客の一部を取り入れられたら良いですが、「アル・ヴェル」が現在も順調に売れているのに対し、『エルグランド』は15年目のクルマということもあって苦戦中。
知名度も落ちてしまっているので、どれくらい巻き返せるのか気になります。

一方、リアのエクステリアデザインは、最近の日産車の正常進化って感じ。

フロントもリアも正直驚きはありませんでしたね。
これを無難にいったと取るか、攻める勇気がなかったと取るかですね。
気になるのはハイブリッドシステム。
日産お得意の「e-POWER」なのですが、「e-POWER」って高速道路での燃費が伸びないんですよね。
「e-POWER」は、エンジンで発電した電気を使ってモータを動かすシリーズハイブリッド。
燃費の良い回転数でエンジンを回すとはいえ、1.5Lエンジンで発電するので、高速道路ではほぼエンジンが回りっぱなしになるのでは?と思われます。
1.5Lエンジンであの大きな車体を…と考えると、かなり辛そうです。
シリーズハイブリッドが得意とする市街地での走行がメインになるであろう『ノート』などとは違い、『エルグランド』は高速道路での移動といったことも多いと思われます。
個人的には、ミツビシのPHEVを使って、サイズは異なりますが『デリカD:5』と一緒に開発しても良かったのではないかと…
『デリカD:5』もご長寿モデルですからねぇ。
次期『エクストレイル』は、『アウトランダーPHEV』のOEMになるのではという話もあることですし。
いずれにせよ、蓋を開けてみないとわからないのが自動車市場。
どれくらい売れるのか、じっくりと見させてもらいたいと思います。
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