2/7、アルファ ロメオが、Dセグメントセダン『ジュリア』とDセグメントSUV『ステルヴィオ』のハイスペックモデル「クアドリフォリオ」の、カスタマイズプログラムの受注を開始しました。
カスタマイズプログラムの受注は、今回が最後になるとのことです。
今回カスタマイズプログラムのの対象になるのは、『ジュリア クアドリフォリオ』の右ハンドル車と左ハンドル車、『ステルヴィオ クアドリフォリオ』の右ハンドル車です。
対象車の概要
ジュリア クアドリフォリオ
- ボディサイズ:全長×全幅×全高=4635✕1865✕1435mm
- ホイールベース:2820mm
- 車両重量:1710kg
- パワートレイン:2.9L V型6気筒ツインターボエンジン(最高出力510PS、最大トルク600N・m)
- トランスミッション:8速AT
- 駆動:RWD
- 価格:1338.0万円~(右ハンドル車)、1348.0万円~(左ハンドル車)
ステルヴィオ クアドリフォリオ
- ボディサイズ:全長×全幅×全高=4700✕1955✕1680mm
- ホイールベース:2820mm
- 車両重量:1960kg
- パワートレイン:2.9L V型6気筒ツインターボエンジン(最高出力510PS、最大トルク600N・m)
- トランスミッション:8速AT
- 駆動:AWD
- 価格:1364.0万円~
カスタマイズ内容
ジュリア クアドリフォリオ(右ハンドル)
ホイール2種類✕ブレーキ2種類✕ルーフ2種類✕シート2種類✕ボディカラー6種類=96パターン
ホイール
- 19インチ ガンメタリック仕上げ 5ホールデザイン アルミホイール
- 19インチ ダーク仕上げ 軽量アルミホイール
ブレーキ
- クアドリフォリオ専用スポーツブレーキ / ブレーキキャリパー レッド仕上げ
- カーボンセラミックブレーキシステム / ブレーキキャリパー レッド仕上げ
ルーフ
- アルミニウムルーフパネル(ボディ同色)
- カーボンファイバールーフ
シート
- スポーツレザーシート
- スパルコ社製 カーボンバケットシート
ボディカラー
- アルファ レッド
- ブルカノ ブラック
- ヴェズヴィオ グレー
- ミザーノ ブルー
- モントリオール グリーン
- エトナ レッド
ジュリア クアドリフォリオ(左ハンドル)
ホイール3種類✕ブレーキ2種類✕ルーフ2種類✕シート2種類✕ボディカラー6種類=144パターン
ホイール
- 19インチ 軽量アルミホイール シルバー(限定20台)
- 19インチ ガンメタリック仕上げ 5ホールデザイン アルミホイール
- 19インチ ダーク仕上げ 軽量アルミホイール
ブレーキ
- クアドリフォリオ専用スポーツブレーキ / ブレーキキャリパー レッド仕上げ
- カーボンセラミックブレーキシステム / ブレーキキャリパー レッド仕上げ
ルーフ
- アルミニウムルーフパネル(ボディ同色)
- カーボンファイバールーフ
シート
- スポーツレザーシート
- スパルコ社製 カーボンバケットシート
ボディカラー
- アルファ レッド
- ブルカノ ブラック
- ヴェズヴィオ グレー
- ミザーノ ブルー
- モントリオール グリーン
- エトナ レッド
ステルヴィオ クアドリフォリオ
ブレーキ2種類✕ルーフ2種類✕シート2種類✕ボディカラー6種類=48パターン
ブレーキ
- クアドリフォリオ専用スポーツブレーキ / ブレーキキャリパー レッド仕上げ
- カーボンセラミックブレーキシステム / ブレーキキャリパー レッド仕上げ
ルーフ
- アルミニウムルーフパネル(ボディ同色)
- パノラマサンルーフ
シート
- スポーツレザーシート
- スパルコ社製 カーボンバケットシート
ボディカラー
- アルファ レッド
- ブルカノ ブラック
- ヴェズヴィオ グレー
- ミザーノ ブルー
- モントリオール グリーン
- エトナ レッド
受注台数
ジュリア クアドリフォリオ
限定60台
ステルヴィオ クアドリフォリオ
限定15台
受注期間
2025年4月28日(月)まで
アルファ ロメオの今後の戦略
現行の『ジュリア』が発表されたのは2015年、『ステルヴィオ』の発表は2016年でした。
今回、『ジュリア クアドリフォリオ』と『ステルヴィオ クアドリフォリオ』のカスタマイズプログラムの最終受注がアナウンスされたということは、両車ともモデル末期に差し掛かっていることを意味していると思われます。
事実、『ステルヴィオ』は2025年に、『ジュリア』は2026年にフルモデルチェンジが予定されています。
アルファ ロメオは、2025年にBEV専用モデルを市場に投入し、2027年にはすべてのラインナップをBEVにするとしていました。
この新しい『ステルヴィオ』は、そのBEV専用モデルの1台目になるはずでしたが、ハイブリッドモデルも用意されるとの見方が強まっています。
インフラ整備の遅れなどから、従来のBEV移行スケジュールを見直した形となります。
それにしても、新しい『ステルヴィオ』はステランティスの最高級車用プラットフォーム「STLA 大型プラットフォーム」を使用して開発されているとのことですが、これまでこのプラットフォームが使用されたのは、ジープ『ワゴニアS』やダッジ『チャージャー・デイトナ』などのBEVモデル。
ハイブリッドモデルの開発は間に合うのか気になるところです。
アルファ ロメオの製品ロードマップの推移
余談にはなりますが、2018年以降にアルファ ロメオが発表した製品ロードマップの推移を少し紹介してみたいと思います。
2018年発表のロードマップ
2018年に発表したロードマップでは、2022年で時点のラインナップは以下のようになっていました。
- Bセグメントの『ミト』は廃止
- Cセグメントは、新型『ジュリエッタ』と新型SUVの2モデル
- Dセグメントは、新型『ジュリア』と新型『ステルヴィオ』と、それぞれのロングホイールベースモデル
- Eセグメントは、新型SUV
- スペシャリティカーは、『4C』と『4Cスパイダー』を廃止し、『GTV』と『8C』に
4年間で3車種のモデルチェンジを行い、新たに4車種を追加という意欲的なものでした。
2019年発表のロードマップ
1年後の2019年に発表したロードマップでは、以下のように変更されました。
- Bセグメントに、2022年にBEVのSUVを投入
- Cセグメントは、2021年にPHEVのSUVを投入
- Dセグメントは、2021年に新型『ジュリア』と新型『ステルヴィオ』を投入
発売時期は遅れましたが、2021年に投入予定だったCセグメントのPHEVのSUVが『トナーレ』だと思われます。
また、2018年発表のロードマップで2022年までに投入予定とされていたBセグメントのSUVは『ジュニア』でしょうね。
一方、2018年発表のロードマップにあった新型『ジュリエッタ』やEセグメントのSUV、『GTV』、『8C』は消滅しています。
ただし、現在『ステルヴィオ』よりも大きなサイズのSUVを開発中との話もありますので、これが2018年のロードマップにあったEセグメントのSUVなのかも知れません。
2020年以降
2021年に、アルファ ロメオを傘下に持つフィアット・クライスラー・オートモービルズと、フランスのPSAが合併してステランティスが設立されました。
2022年にステランティスが長期計画を発表。
その中で、アルファ ロメオはプレミアムグループに分類され、2030年までに全ラインナップをBEV化する目標が設定されました。
その計画に沿って、まず2022年にプラグインハイブリッドの『トナーレ』を発売、2024年に発売された『ジュニア』にはプラグインハイブリッドに加え、BEVモデルが用意されました。
2025年に発表が予想される新型『ステルヴィオ』は、初のBEV専用車種になる予定でしたが、プラグインハイブリッドモデルも追加されるのではないかとされているのは、先に書いたとおり。
世界的にBEVへの遷移ペースは落ちており、アルファ ロメオやステランティスも舵を切る可能性が高いと見られています。
なお、現在アルファ ロメオは、1年に1台ペースで新型車の投入を計画しています。
2024年にはBセグメントのSUV『ジュニア』が投入されています。
2025年は新型『ステルヴィオ』。
2026年には新型『ジュリア』が予想されますが、従来のセダンではなくクロスオーバータイプになるのではという話もあります。
2027年には新型『トナーレ』。アルファ ロメオは2020年まで販売していたハッチバック『ジュリエッタ』を求めるユーザの受け皿として、SUVの『トナーレ』を提案していくようです。
2028年にはEセグメントのSUV。
2029年にはCセグメントのクロスオーバー。
と予想されていますが、パワートレインの種類や発売時期については、社会情勢を見ながらということになると思われます。
ひとこと
『ジュリア クアドリフォリオ』と『ステルヴィオ クアドリフォリオ』のカスタムプログラムが最終受注となりました。
カスタムの受注は終了しますが、通常の形での販売はもうしばらく続くかと思います。
『ジュリア』と『ステルヴィオ』のモデルチェンジが目前に…
縁がなかった車ではありますが、ちょっと寂しい気もします。しかし、後継モデルが出るようなので、そちらを楽しみに待っていたいと思います。
『ジュリア』にはエステートモデル追加の噂もありましたが、噂で終わってしまいそうですね。
それにしても、2018年のロードマップを見ると、ずいぶんと変更されたようで…
1車種の開発に何年もかかるにも関わらず、これだけコロコロ変わって大丈夫なのかな?なんて思ったりも…
でも、そんなところがイタリアっぽくて好きだったりします。
今後については、どうなるんでしょうね。
BEV化の速度は確実に鈍化していて、自動車メーカーも計画の変更を強いられているようですが、国やEUなどの方針もあって…
自動車メーカーの努力だけではどうにもならない部分がありますので、まさに予測不能です。
個人的には、『ジュニア』(のPHEV)に乗りたいかなぁと思っていますが、それまでにスバルのシンメトリカルAWDに乗っておきたいなって思っています。
何がそんなに人を惹きつけるのか、経験したいですね。
そのあとはまたアルファ ロメオに戻りたいですが、こちらはBEV化以上に予測不能です。
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